2025年6月23日
監修: 医師 平安山
剛
(TMGあさか医療センター勤務 兼 GOOD JOB FITNESS あさか代表 健康スポーツ医)
私たちがよく耳にする「平均寿命」とは別に、「健康寿命」という指標をご存知ですか?
今回のコラムでは、健康寿命とは何か、平均寿命とどう違うのか、そして健康で長生きするためにできることをご紹介します。
平均寿命とは、「生まれた赤ちゃんが平均して何歳まで生きるか」を示す指標です。日本は世界的にも長寿国であり、2020年のデータでは男性81.41年、女性87.45年となっています【77:1†健康日本21(第三次)】。
健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく過ごせる期間」を指します。つまり、介護を必要とせず自立して暮らせる年齢までを示しています。
2019年時点での日本の健康寿命は、男性72.68年、女性75.38年と報告されています【77:1†健康日本21(第三次)】。
平均寿命と健康寿命の差は、男性で約8.73年、女性で約12.06年です。これは言い換えれば、「人生の最後の8〜12年間を不健康な状態で過ごす可能性がある」ことを意味します。
医療や介護の負担を減らし、自分らしい生活を長く続けるためには、「寿命」だけでなく「健康寿命」を延ばすことが重要です。
特にフレイル予防として、定期的な運動と食事改善は極めて重要であるとされており、厚生労働省の施策でも重点項目です。
平均寿命と健康寿命の差を縮めるには、日々の積み重ねがカギです。
「長生き」ではなく「元気で長生き」を目指しましょう。